Collin Crowdfund は、独自のエンドツーエンド融資プラットフォームを提供します

Collin Crowdfund社のプラットフォームは、起業家とその資金調達ニーズをエンド・ツー・エンドで自動サポートし、個人がこれらの機会を吟味して投資するためのワンストップ・ショップ・ポータルとしての役目も果たす、包括的で目的に特化したアプリケーションです。

銀行業は歴史に深く根ざしています。古代エジプトの穀物銀行は、アレキサンドリアが中心地でした。ギリシア人は硬貨や家宝を地元の寺院に保管していました。中国最古の銀行は、紀元前221年には信用状を発行していました。

またこういった初期の銀行は、商人や地主と、事業を始めたり拡大したりするために資金を必要とする地域の人々の間で、融資と返済条件を記録する仲介役としても機能しました。銀行業は進化を遂げ、これまで以上に複雑化しグローバル化しています。投資される側と投資する側の距離は、時代とともに飛躍的に広がり、業界を管理する法規制も拡大しました。近年、このような厳しいルールを守ることが優先され、お客様側のニーズには残念ながら影を落としています。このいっぽうで、大きなアイデアと少しの資金を持つ人々は、時代の試練に耐えてきました。このような人々に対して、自分のコミュニティ内で投資することを選ぶというコンセプトが崩れてしまいました。銀行と銀行からサービスを受けるはずの人々の距離が、広がり過ぎたのです。

Collin Crowdfund社の創設者たちは、7年前にこのような状況に陥りました。Jeroen ter Huurne氏とJan-Willem Onink氏は、金融業界で数十年にわたって働いた経験を持っていました。彼らはこの業界に幻滅し、次に進むときが来たと分かっていました。何か新しいこと、何か違うことを始めようと決心したのです。

人々のためのお金

Jeroen ter Huurne氏とOnink氏は、銀行業の原点である「お金を持っている人から必要な人へお金を届ける」というコンセプトに立ち返ることにしたのです。両氏は、起業家が資金を得るための簡単な経路を作り、投資家が投資方法をより自由にコントロールできる機会を提供したかったのです。包括的で時として制約的な法規制を持つ従来の銀行業は、両氏のアイデアを実現する適切な手段ではないと分かっていました。そこで両氏はデジタル時代の資金調達であるクラウドファンディングに目を付け、古くからの銀行業のアイデアを復活させようと考えました。クラウドファンディングというコンセプトは想像以上に古く、1997年にイギリスのロックバンドがアメリカツアーの資金をインターネットで集めたのが始まりです。

この選択について、Collin Crowdfund社の情報責任者Bram ter Huurne氏は次のように述べています。「創設者たちは、オルタナティブな融資を実現する非常に大きなチャンスを発見しました。二人ともすでに他のプラットフォームでクラウドファンディングによる投資を行っており、オランダでのクラウドファンディングの改善に大きな可能性を感じていました。自国の起業家を支援することの楽しさと、やりがいを実感したのです。また、通常ならおそらく銀行に預金するか、株式に投資する投資家に対してこのようなソリューションを提供するのは非常に素晴らしいことです」とCollin Crowdfund社の情報責任者Bram ter Huurne氏。クラウドファンディングは、定評ある中小企業に対して利用しやすい融資をスピーディーに提供し、投資家が地域の起業家を直接支援する手段として活用されています。しかしクラウドファンディングのプラットフォームでは、投資家自身が投資の価値を評価する必要があるため、理想的な手段とは言えませんでした。Collin Crowdfund社は、資金調達と投資のオルタナティブな選択肢ですが、正当性を明確に示す必要がありました。創設者たちの金融業界での長年にわたる経験が、ローンの申請と承認のプロセスを構築する際に役立ちました。Collin Crowdfund社は、Dun&Bradstreet社を通じた信用調査や独自の与信審査プロセスによって投資価値を確認し、ポータルを通じて申請者に正確な金利を提供する機能を構築するに至ったのです。同社のクラウドファンディングに対するユニークなアプローチは、新しい投資のカテゴリーの進化に貢献しています。

コミュニティ主導の資金調達と伝統的な銀行業の融合について、Jeroen ter Huurne氏は次のように述べています。「私がいつもクラウドファイナンスについて話す理由は、一般的に知られて普及しているクラウドファンディングと異なり、私たちは本当に銀行のように運営されているからです。でも私たちは人々を結びつけることによって、これを実現しているのです」

適切なテクノロジー

Collin Crowdfund社は当初から、ローン申請のバックオフィス・プロセスの処理、必要となるすべての銀行取引の管理、適切なローン審査および承認機関への照会、高レベルのセキュリティとコンプライアンスの維持が可能なワンストップ・ショップのアプリケーションを求めていました。

数種類の商用オフザシェルフ (COTS) ソフトウェアの選択肢と、大規模な銀行ソフトウェアのホワイトラベル (OEM) バージョンを検討しましたが、求めている必要なものに近づけるために大幅なカスタマイゼーションが必要でした。そこで自分たちでゼロから構築した方が良いと判断したのです。スピーディーな市場投入を見込んでローコード・プラットフォームに注目し、Mendixとの提携を選択しました。Mendixでシステムを構築したため、Collin Crowdfund社はこれほど早く事業を開始できたのです。創業時の開発チームはわずか7か月でオリジナルのプラットフォームを構築しましたが、もしプラットフォーム全体を長大なコードで書き出したり、COTSソリューションをカスタマイズしようとしたら、もっと非常に長い時間がかかったでしょう。Bram ter Huurne氏は、アプリケーションを創業時のMVP (実用最小限の製品) から進化させた過程について、「そこで私たちはプラットフォームの構築を開始して、本稼働したときのプラットフォームには今と比べてほんの少ししか機能がなかったが、基本的な機能は含まれていた。それ以来、私たちは開発し続けたんだ」と説明しています。Mendixでアプリケーションを構築することで、Collin Crowdfund社は、彼ら特有の期待に応えるソリューションを実現しました。この結果、ローンの申し込み手続きや投資家向けの当座預金の統合など、必要なものをすべて組み込んだバックエンドを構築し、ビジネスに合わせてソリューションを成長・拡大させることが可能になったのです。Mendixの採用についてJeroen ter Huurne氏は、「Mendixなしではビジネスが成り立たないので、新しいテクノロジーを使うことにした」と述べています。Collin Crowdfund社は多くの点で独自の道を開拓しましたが、依然として銀行業界の一員であり、政府による高度な統制の影響下にあります。自社アプリケーションのセキュリティが最優先されるため、確かなセキュリティ基準と管理体制を持つパートナーを選ぶことが重要でした。Collin Crowdfund社は当初から、Mendixのロールベースのユーザーアクセス設定を活用し、誰が機密情報を閲覧・編集できるかを制御していました。データ統合のポイントでの潜在的な弱点を防ぐために、すべての機密データをMendix Cloud上に保存しています。Collin Crowdfund社にとって、セキュリティと保護は大きな要素でしたが、ローコード・プラットフォーム上で構築することは、新機能を素早く立ち上げ、テストし、改良して、継続的に機能を改善できることも意味します。Collin Crowdfund社は、ローンの申し込みや投資家、従業員からのフィードバックをもとに、プラットフォームを常に進化させています。継続的なイノベーションの結果、現代のクラウドファンディング・プラットフォームは常に改良されています。Collin Crowdfund社は、独自のビジネスモデルを念頭に置いてアプリケーションを構築したため、ソフトウェアに当座預金機能を統合することができたのです。投資家として登録すると、利息と元本の返済は投資家のCollin Crowdfund口座に保存され、何度も銀行手続きをしないでも、さらにほかの有利な条件に簡単に投資することができます。Collin Crowdfund社が他のコミュニティファンド・プラットフォームと大きく異なる点は、その審査と承認プロセスです。個人対個人のやり取りとスマートテックによる選択の素晴らしく機能的な組み合わせによって、魅力を高めています。

技術に裏打ちされたヒューマンタッチ

クラウドファンディングは、大道芸人の帽子の中に観客が小銭や紙幣を入れる習慣の、デジタル版としてスタートしました。Collin Crowdfund社は、ビジネスに大きな影響を与える大口融資を借り手が申し込めるようにしたいと考えていました。投資につきもののリスクは常にあるものの、Collin Crowdfund社は多額のローンの掲載を正当化するために、投資家層との信頼関係を築く必要がありました。同社は、投資家としてログインしても借り手としてログインしても使いやすい自社開発ソリューションと、資金調達と与信審査を統合して個人とのやり取りとバランスよく組み合わせたローン承認プロセスによって、信頼を築いたのです。事業主が銀行からの融資を申請するとき、申請書は、信用格付け、潜在的な投資利益率、利益率、リスク評価のスコアという数字に要約することができます。現在ではこの多くが自動化されており、大手銀行では多数の利用者が最初のアルゴリズムによる評価のハードルを越えられません。その人のビジネスと将来性は、数字の羅列や口座残高よりもはるかに大きなものです。Collin Crowdfund社では、定評ある中小企業に対して、数字だけでなく、その潜在的な価値を総合的に評価して融資を申し込む方法を提供しています。同社は、従来の信用格付けのローン審査とローン登録から必要な部分を取り出し、個人対応による確認と調査に組み合わせました。Collin Crowdfund社では、5段階の融資申請プロセスを利用しています。借り手は、Collin Crowdfund社とDun&Bradstreet社の両方による信用評価を受けますが、その両方が同社のソフトウェアに統合されています。しかし最後の3つのプロセスはすべて、事業の潜在的可能性を評価する資格を持つ人によって完了されます。同社のCrowdfund Coachが申請者のビジネス現場に出向き、事業、資金のニーズ、将来の計画に関するアンケートを対面で完了します。これらの情報は、同社のソフトウェアにアップロードされ、同社のRisk Coachが借り手候補の回答、Crowdfund Coachのメモ、クレジットスコアなどを確認します。それからRisk Coachは、ローンを最終審査に回すかどうかを決定します。最終ステップでは、Risk Coachの審査を合格したローンとすべての補足文書が、最終承認のために会社の取締役グループに自動的に転送されます。同社のGreenlight Commissionの最終承認が得られ次第、同社ホームページに掲載し、投資を呼びかけることになります。

成長と信頼

Bram ter Huurne氏は創業当時を次のように振り返っています。「私たちが事業を始めたときは確か、オランダで2番目のクラウドファンディング・プラットフォームだったと思います。最初のローンは確か20万ユーロで、回収するまでに40日かかりました。本稼働時には出資者がゼロだったので、『出資してください、出資してください』と友達に呼びかけていました」とBram ter Huurne氏。出資者の動きは当初ゆっくりでしたが、最大規模のローンではなく、優良なローンを提供することによって信頼を築きました。彼らの直感、イノベーション、忍耐力が実を結び、2014年に最初のローンを調達して以来、前年比40%増の成長を遂げました。創業以来、掲載したローンの99.5%は投資家コミュニティから資金を調達し、オランダ国内の中小企業に対して235,354,500ユーロのローンを拠出してきました。友達や家族の電話番号リストを駆使して出資者を募っていた時代とくらべて、大きな発展を遂げました。現在、顧客のほうがCollin Crowdfund社のローンを手に入れるために、極端な努力をするようになりました。創業時から、新規融資のほとんどが、正確に11時に掲載されています。Bram ter Huurne氏は、新規ローンに対する投資家コミュニティの強い関心について次のように説明しています。「例えば、高速道路を走っていて、あと3分で11時になるのを見て、駐車場に寄ってちょうど11時になるまで待っている、という人もいるそうです。きっかり11時に携帯で確認し、『新規融資はない、残念』というわけでまた運転を続けるそうです。なぜなら、彼らは11時間がCollin Crowdfundの時間であることを知っていて、それは私たちが新しく作ったものだからです。そして、それが実際に機能し、人々の生活の一部になっているのを見ると、本当にやりがいを感じます」

クラウドファンディングからクラウドファイナンスへ

銀行業は変化し続けています。FinServ社と従来の銀行は、分散型台帳技術によって、資産交換とデータ検証をより迅速かつ安全に行う方法を実験しています。ミレニアル世代は、これから稼ぎ頭としてピークを迎えます。彼らは、銀行に不信感を抱き、すべての金融取引を携帯電話で行い、代替投資を探求する熱心な貯蓄家です。Collin Crowdfund社は、適切な時期に素晴らしいアイデアを実現しました。同社のモデルでは、顧客が自分のお金をより管理し、コミュニティに投資し、モバイル用に最適化された専用アプリケーションですべての口座取引を管理することができます。クラウドファンディングが業界として成長しているのはとくに、ヨーロッパ地域です。Collin Crowdfund社は、クラウドファンディングが主流となり、新たなベンチャー企業が生まれる中、自社のアプリケーションをホワイトラベル化することで、業界の発展に貢献したいと考えています。Jeroen ter Huurne氏は同社のアプリケーションを製品として提供する計画について次のように述べています。「通常の金融ソフトウェアと私たちのプラットフォームには大きな違いがあります。私たちのプラットフォームはクラウドファンディングに最適化されているので、バックエンドで多数の投資家を同時に処理することができます。銀行システムのような無駄な機能はあまりなく、非常に効率的なシステムです」

勝利をもたらすバランス

よいアイデア、そして素晴らしいアイデアでさえも、常に成功するとは限りません。Collin Crowdfund社は、多くのリスクを承知で挑戦を続けました。同社はクラウドファイナンスにすべてを賭け、比較的新しいテクノロジーを使ってアプリケーション全体をゼロから構築し、セーフティネットなしで急速に事業を立ち上げました。そして成功を収めました。

Jeroen ter Huurne氏とOnink氏は、デジタル時代に誕生したファンディングのコンセプトを使って、銀行業の古くからのルーツに立ち返ることに成功したのです。Jeroen ter Huurne氏は、大きなアイデアを持つことの意味を理解しており、その実現を目にしたいと考えています。「銀行家はリスクを取る人ではなく、起業家がリスクを取る人だと思うんです。私は自分が銀行家だとは思っていません。私自身は起業家であり、お客様も起業家であると感じています」とJeroen ter Huurne氏。現在、オランダの起業家は資金を獲得して事業を立ち上げるための、よりスピーディーで、よりアクセスしやすい手段を手に入れています。投資家は自分の資産を管理し、地元のビジネスの育成を助けることができます。

Collin Crowdfund社のBram ter Huurne氏は同僚たちの意見を次のように述べています。「起業家の夢の実現を支援するとともに、妥当なリスクへの投資に対する良好なリターンを投資家に提供することを目的としています。そして、それこそが私たちの仕事です」

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